潮出版社
 
 
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著者名
河合隼雄 茂木健一郎
カテゴリ名
本/単行本
発刊日
2008年07月19日
判型
小B6判
ページ数
203
ISBNコード
978-4-267-01799-5
Cコード
0095
価格
1,320 (本体 1,200円)

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作品概要


心理療法の大家と気鋭の脳科学者が、
こころと脳の不思議さ、奥深さを語り合う


生きるのに「しんどさ」を感じている人の悩みに向き合うための宝石のような言葉たち。


 

目次


第一回 こころと脳の不思議
ユングは人間の何を見ようとしたか/学生時代の箱庭体験/安易に「言語化」することの怖さ/夢の意味を自分で考えてみる/心の盲点が夢に現れる/「気づき」の感覚を忘れた科学/「関係性」とは心のつながり/「愛は盲目」は脳科学的に正しい/「中心統合」の欧米、「中空均衡」の日本/「三年に一人、本物が出ればいい」/無用な決まりごとが多すぎる/「診断を下す」ことが患者を苦しめる/「私」とは「関係の総和」/変化という「可能性」に注目する/脳科学では心の一部しか見えない/近代科学が排除してきたもの/ひとつの事例は普遍に通じる/話を聞くだけで疲れてしまう人/人は極限で同じ心の動きをする


第二回 箱庭と夢と無意識
箱庭のなかの「生」と「死」/「わからない」ことを大事にする/ニワトリが牛耳る不思議な世界/箱庭をして帰って行ったゴリラ/世界全体を見ている「誰か」/そのアイテムを選ばせる「無意識」/東洋人の箱庭には自然が多い/無意識をつかみ出すとっかかり/「シンクロ」はどうして起こるか/非因果的連関をおもしろがる/因果のしがらみを解きほぐす/箱庭で体験するシンクロニシティ/世の中を縦糸と横糸で見てみる/関係性でのみ成り立つ確実性/科学主義との果てしない戦い/箱庭をしているときの脳活動/科学と「人生」との乖離/身の上話に夢中になる運転手/「運命の人」も文脈のせい?


第三回 「魂」を救う対話
脳治療の倫理的課題/脳科学に限界はあるか/夢のなかで「意味」がつながるとき/自己矛盾を解決するための装置/言語に依存しすぎの現代人/相手の苦しみを正面から受け止める/「中心をはずさずに」/相づちの達人/相手の「魂」だけを見つめる/治療が必要かどうかの見きわめ/「偶然」というものを大事にする/何年も経って意味がわかる夢/全体に、平等に注意力を向ける/数学から心理学の世界へ/脳科学の「科学的真実」への疑問/現代人の不安の根本原因/「関係性」を扱う科学は生まれるか/答えを与えるより、悩みを共有する/「わかった気になる」落とし穴