潮出版社
 
 
潮2022年11月号
月刊「潮」 潮2022年11月号
発刊日
2022年10月5日
価格
660 (本体 600円)

目次

【特別企画】いま、日本にある危機

子どもの声をどう政治に反映させるか――宗教二世問題と子どもの権利。末冨 芳

「政治と宗教」をめぐる一問一答。佐藤 優

【対談】「対面」で紡いだ言葉が社会の閉塞感を打ち破る。與那覇 潤×開沼 博

 【連載対談】ニッポンの問題点(59)

日本型モデルの脱却へ――経済再生のチャンスは転がっている。冨山和彦×田原総一朗

 

【特別寄稿】

今こそ求められるゴルバチョフの「二十世紀の精神の教訓」。中澤孝之

 

【特集】文化と自然の宝庫 茨城県

【誌上対談】多彩な魅力あふれる茨城へいらっしゃい!大井川和彦×磯山さやか

【対談】‶あけぼのの国〟を照らせば日本史が見えてくる。磯田道史×澤田瞳子

【対談】農作物も豊か、人の心も豊か だから幸福度が高いんです。宮島達男×林家まる子

茨城の‶真心〟が僕を育ててくれた。渡辺 徹

 

連載ドキュメンタリー企画

民衆こそ王者 ――池田大作とその時代

<識者の声>篇

民衆という「大地」を愛した周総理と池田先生。西園寺一晃

沖縄と広島――池田会長の平和への深い思い。岡本貞雄

 

【シリーズ】 シニアのための「生き生き」講座

【連載】鎌田實の「希望・日本」(30)

74歳でもピンピン! カマタ流健康法。(下)鎌田 實

 

 【連載対談】高島礼子の歴史と美を訪ねて(26)

高校生とコラボした新聞小説の新たな挑戦。赤神 諒×高島礼子

 

【人間探訪】六角精児

俳優を続けていくには「自分を許す心と忘れる力」が必要でした。

 

【特集】「現代」を活写する

「心」までケアする終末期医療を求めて。奥野修司

【ルポ】「がんここ」コミュニティが育む「がん患者力」。(下)荒川 龍

【ルポ】自殺者を一人でも減らしたい――「秋田モデル」20年の軌跡。(下)石井光太

【ルポ】不自由な脳――高次脳機能障害を抱えて生きる。黒島暁生

 

【インタビュー】

世界の名画千点余を一カ所で鑑賞できる大塚国際美術館の魅力。玉岡かおる

 

【ルポ】

終戦直前、米軍機に襲われた「住吉丸」の悲劇。粟野仁雄

 

【好評連載】

真説!始皇帝④

 秦をめぐる戦国四君の権謀術数。塚本靑史

 

宿帳拝見――「あの人」が愛した湯(11)

 美空ひばりと「風景館」「新つた」。山崎まゆみ

 

トクサンの「人間野球」日誌(15)

 三振と四球に見る村上宗隆選手の凄み。トクサン

 

世界への扉(73)

 エリザベス二世崩御――国家としての悼みの意味。三浦瑠麗

 

*佐藤 優「池田思想の源流――『若き日の読書』を読む」は休載します。

 

【連載小説】

蒼天有眼 ―― 雲ぞ見ゆ(39) 山本一力

 

梧桐に眠る(10) 澤田瞳子

 

吉野朝残党伝(22) 天野純希

 

第37回 読者手記発表!

テーマ「管鮑の交わり」

読者手記 大募集!

(第40回 テーマ わが家のお正月)

 

USHIO情報BOX

暮らしの相談室【年金編】(振替加算をつけるには申請が必要ですか?)/ecology&economy新しい生活様式のエコライフ(車を持たないという選択)/熟年世代の危機管理術(新たな危機への備え)/SAFETY&SECURITY IT博士と学ぶデジタル社会の歩き方(マイナンバーカードでできること ~公金受取口座のメリット~)/楽して楽しむガーデニング(秋冬のカラーリーフプランツ)/ナンバープレイス/手近な素材で簡単おうちごはん(鮭フレーク)/近ごろカラダが何かヘン!?(脚の血管が浮いて見える)/サトミツの知っててよかった!お掃除豆知識(天井の掃除)/おうち時間に簡単体操(下半身を鍛えて転倒予防)/シネマ&DVD/ステージ&ミュージアム/短歌/俳句/時事川柳/最近気になるモノ(洗濯物の乾燥時間を短縮)

 

ずいひつ「波音」

こころを聴く(83)隅とか隈とか。中西 進/ゆっくり学ぶ。岸見一郎/生物と「遊び」。長谷川 英祐/葡萄とギター。小島なお/僕はゲイです。ブルボンヌ

PEOPLE2022/世界のネコたち(香川県)/ティー・エイジ流カフェ散歩(奥久慈の古民家に漂うコーヒーの香り)/日本紀行(茨城県)

潮ライブラリー/新聞クリッパー/今月のちょっといい話/クロスワード・パズル/囲碁・将棋/読者の声/編集を終えて

読みどころ

【特別企画】いま、日本にある危機

子どもの声をどう政治に反映させるか──宗教二世問題と子どもの権利。末冨芳(日本大学教授)

「政治と宗教」をめぐる一問一答。佐藤優(作家、元外務省主任分析官)

ほか2

 6月に閉会の通常国会で成立した「こども家庭庁設置法」と「こども基本法」。教育学者の末冨芳氏は、日本の子ども政策に大きな転換点をもたらした同法成立は、公明党の尽力があったからこそと力説します。自民党と、共産党・旧民主党勢力がイデオロギー対立に終始するなか、それにとらわれずに議論を牽引したのが公明党だと証言。

 その一方で、メディアを騒がせる旧統一教会と、公明党ならびに支持母体の創価学会を同一視する論調には大きな疑問を投げかけます。子どもや社会的弱者に一貫して寄り添い、光を当ててきた公明党と、弱者の権利を結果的に蹂躙する同団体のスタンスは正反対であると喝破。問題の本質を見誤った宗教へのバッシングは、民主主義の理念や人類の文化を根本から否定することだと警鐘を鳴らします。

 佐藤優氏は、編集部からの問いに答える形で、「政治と宗教」の問題に正面から切り込みます。自民党と、著しく社会通念を逸脱した行為が頻発する団体との支持協力関係は、単に政治倫理の問題であり、政治と宗教の問題ではないと語ります。むしろ宗教者がその価値観に基づき、政治に働きかけることは必然的な現象であり、しかも公明党はつねに国民全体の利益にかなう政策を推進してきたと評価しています。

 

 

【特別寄稿】

今こそ求められるゴルバチョフの「二十世紀の精神の教訓」。中澤孝之(日本対外文化協会理事)

 830日に91歳で逝去したゴルバチョフ元ソ連大統領。時事通信社のモスクワ支局長として、同国で長年取材を続けてきた中澤氏が、追悼の意も込めて、ゴルバチョフ氏の現代的存在意義を論じてくれました。

 ロシアによるウクライナ侵攻が続く今だからこそ、ゴルバチョフ氏が残した精神と思考法が求められていると言えるでしょう。それは自国ファーストの考え方から脱却し、全世界を見据えていた点に尽きます。さらに池田大作SGI(創価学会インタナショナル)会長とゴルバチョフ氏が共鳴し合った平和への思いについても、歴史の目撃者として貴重な証言を残してくれました。

 

 

【人間探訪】

六角精児──俳優を続けていくには、「自分を許す心と忘れる力」が必要でした。

 人気テレビシリーズ「相棒」の鑑識官役で、一躍脚光を浴びた六角精児氏が『潮』初登場!

 売れない時代を長く過ごし、ギャンブルや借金苦、それに二度の離婚と苦難続きだった六角氏の原動力を伺うと、「自分を許す心と忘れる力」という答えが。自らをクズと称しながら、それを隠しても意味がないと赤裸々に語る姿は、あまりにも自然体でいっそすがすがしい限りです。観る者の心に響く演技力の秘密が、インタビューのそこかしこに醸し出されています。

 

 

【特集】文化と自然の宝庫 茨城県

〈誌上対談〉多彩な魅力あふれる茨城にいらっしゃい!

 大井川和彦(茨城県知事)× 磯山さやか(女優、タレント)

〈対談〉”あけぼのの国”を照らせば 日本史が見えてくる。

 磯田道史(歴史学者、国際日本文化研究センター教授)× 澤田瞳子(作家)

〈対談〉農作物も豊か、人の心も豊か だから幸福度が高いんです。 

 宮島達男(現代美術家)× 林家まる子(タレント)

茨城の”真心”が僕を育ててくれた。 渡辺徹(俳優)

 『潮』恒例の県別企画は「茨城県」をクローズアップ。茨城県の大井川知事と「いばらき大使」の磯山さやかさんの誌上対談では、茨城の魅力を余すところなく掘り下げます。海の幸、山の幸、湖の幸に舌鼓を打ったと思えば、観光名所や住みやすさ、思いやり深い県民性など、さすが幸福度ランキング上位の茨城県。読めば絶対に訪れたくなること、請け合いです。

 歴史学者の磯田道史氏と直木賞作家の澤田瞳子さんの対談も読みごたえ抜群! 最初の赴任地が茨城大学だった磯田氏は、平将門に代表される「坂東武者」が生まれた背景を解説。また『落花』で平将門の乱を描いた澤田氏も、京都の公家社会と茨城の武家社会の関係性に注目します。読後の満足感たっぷりの、丁々発止の掛け合いをご堪能ください。

 

 

【ドキュメンタリー企画】民衆こそ王者──識者の声篇

民衆という「大地」を愛した周総理と池田先生。西園寺一晃(東日本国際大学客員教授)

沖縄と広島──池田会長の平和への深い思い。岡本貞雄(広島経済大学名誉教授)

 大好評連載の『民衆こそ王者』。今月は「識者の声篇」として、お二人の碩学にご登場いただきました。少年時代に中国で過ごした西園寺氏は、周恩来元総理と家族ぐるみで交流があったそうです。そのエピソードの一つ一つに、周総理の卓越した人間性が窺えます。さらに西園寺氏は、周総理と池田大作会長の共通点は、大地に根を張る民衆、特に青年に目を向け、慈しんだ点だと語ります。そして日中関係に暗雲が立ち込める今こそ、周総理と池田会長が築いた日中友好の金の橋を歩んでいくべきだと訴えるのです。

 戦禍に苦しんだ広島、そして沖縄の地で、学生とともにフィールドワークを続けてきた岡本貞雄氏は、創価学会沖縄研修道場に初めて訪れた際の驚きを述懐。もともと在日米軍基地であった同地の核ミサイル発射台をあえて残し、平和への象徴へと転換させた池田会長の慧眼を称賛します。さらに岡本氏の師匠が語ったという「100年続く宗教は信じられる」との言葉を紹介しながら、同じ宗教者として「民衆のため」にある創価学会は信用して間違いないと、情熱的に語ってくれました。

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