潮出版社
 
 
潮2021年4月号
月刊「潮」 潮2021年4月号
発刊日
2021年3月5日
価格
660 (本体 600円)

目次

特別企画 

震災10年目の課題と現実

一人ひとりの「心」に訴える防災対策を。 片田敏孝

風化させないための「持続する志」。 馬場マコト

陸前高田の「現在」を伝え続けたFMラジオ。 渡部 真

復興へ人々をつなげる方言のチカラ。 今村かほる

福島で新しい自己が編み出された。 柳 美里×鎌田 實

コロナ時代に「協同労働」を考える③ 被災地で「働く場所」をつくる。 長岡義幸

 

 

連載ドキュメンタリー企画(123)

民衆こそ王者 池田大作とその時代

希望をつなぐ人篇(2)

 

 

【特集】コロナワクチン最前線

「国際協調」がコロナ収束へのカギとなる。 詫摩佳代

ワクチン確保へ道を拓いた公明党。 秋野公造

 

 

【特集】兵庫

特別インタビュー 関西と文学を語る。 宮本 輝

”人”の力で淡路島の発展に寄与していく。 南部靖之

「演劇の知の拠点」へ 豊岡から新たなる挑戦。 平田オリザ

被災地に受け継がれる「創造的復興」のバトン。 五百旗頭真

創業の志で県民のためのテレビ局へ。 蓑 豊

郷土玩具は世界に誇る文化財。 井上重義

地元地域のためダリヤ球根で商品開発。 梓 晴輝

兵庫人国記 九鬼三郎/高橋竹仙/古賀陽子

兵庫ミニ県民事典

 

 

【対談】いのちを守る防災対策――わが家と地域からできること。

高倉良生×国崎信江

 

【新連載】吉野朝残党伝(3) 天野純希

 

【対談】デジタルとリアルの融合が「ポストコロナ」の日本を拓く。

岩沙弘道 × 篠原文也

 

【連載対談】ニッポンの問題点(40)

再生可能エネルギーへの転換が地域の活性化をもたらす。

明日香 壽川 × 田原総一朗

 

【連載】高島礼子の歴史と美を訪ねて(7)

「いい国作ろう鎌倉幕府」はもう古い?

坂井孝一 × 高島礼子

 

保護猫「しらす」が我が家の一員となるまで。

オキエイコ

 

第18回 読者手記発表!

テーマ「3・11 あの日の私」

 

【好評連載】

世界への扉(54)

森前会長の失言問題 何が女性を傷つけたか。

三浦瑠麗

 

名越康文のシネマ幸福論(30)

鈍感力は一つの才能。

名越康文

 

師弟誓願の大道 小説『新・人間革命』を読む(24)

信仰の源としての師弟の絆

佐藤優

 

寄せ場のグルメ(21)

寄せ場とコロナ(中)

中原一歩

 

大相撲の不思議(64)

相撲力。

内館牧子

 

【連載小説】

蒼天有眼――雲ぞ見ゆ(23)

山本一力

 

水の月(9)

中江有里

 

読者手記 大募集!

第21回テーマ おらが国自慢

 

 

Ushio情報box

暮らしの相談室【保険編】(おひとりさまが安心できるサービスが知りたい)/ecology&economy 新しい生活様式のエコライフ(オンラインサービスを使う)/熟年世代の危機管理術(東日本大震災から10年 地震大国の日本で生き抜くために)/SAFETY&SECURITY IT博士と学ぶデジタル社会の歩き方(QRコードと文字認識機能の使い方)/楽して楽しむガーデニング(花苗の選び方)/ナンバープレイス/手近な素材で簡単おうちごはん(冷凍餃子)/近ごろ…カラダが何かヘン!?(もの忘れが多い②)/サトミツの知っててよかった!お掃除豆知識(酸素系漂白剤)/おうち時間に簡単体操(タオルを使ってストレッチ)/シネマ&DVD/ステージ&ミュージアム/短歌/俳句/時事川柳/最近気になるモノ(耳を温めて快眠を促す)/

ずいひつ「波音」

まぼろしの卒業論文。中西進/東京は三度占領されている。吉見俊哉/隠れた演劇王国。道又 力/母との日々。水木悦子/沈黙の言葉。二木繁美/

PEOPLE2021/世界のネコたち(ドイツ)/ティー・エイジ流カフェ散歩(自然の造形美に囲まれて)/日本紀行(兵庫県)/トピックス(被災地のいま)

潮ライブラリー/新聞クリッパー/今月のちょっといい話/クロスワード・パズル/囲碁・将棋/読者の声/編集を終えて/

読みどころ

 

【特別企画】震災10年目の課題と現実

「『災害は防げない』から始める『心』の防災対策」片田敏孝(東京大学大学院情報学環特任教授、日本災害情報学会会長)

「風化させないための『持続する志』」馬場マコト(ノンフィクション作家)

「陸前高田の『現在』を伝え続けたFMラジオ」渡部真(フリーランス編集者)

「復興へ人々をつなげる方言の力」今村かほる(弘前学院大学教授)

【連載】鎌田實の「希望・日本」第11回「福島で新しい自己が編み直された」鎌田實(医師、作家)vs柳美里(作家)ほか

 まもなく東日本大震災より10年目を迎えます。月刊「潮」もこれまで毎年、復興の進捗と風化防止の両面から、被災地の「現在」と「課題」を取り上げてきました。

 防災対策はもちろん大事。でも、そのすべてを科学技術や行政に任せてしまうことは危険だと訴えるのは、日本災害情報学会会長の片田敏孝氏。一人ひとりが防災に対する主体性を持ち、まずは意識から変えていくための「共感のコミュニケーション」の重要性を示します。

 ほかにも、原発避難区域となった南相馬市の10年を追い続けてきた馬場マコト氏の手記や、陸前高田の人々の心を繋げてきた防災ラジオの奮闘を描く渡部真氏のルポ、被災地での意思疎通をスムーズにしたいと「方言支援ツール」を作成した今村かほるさんのインタビューなど、10年目だからこそ見えてきた現状と課題を、さまざまな角度からお伝えします。また鎌田實氏の連載対談では、南相馬市でブックカフェを営む作家の柳美里さんをゲストに迎えて、福島での生活や地元の人々との触れ合いが、作家としての自分にどう影響を与えたかを、静かに語り合います。

 

 

【特集】コロナワクチン最前線

「『国際協調』がコロナ収束へのカギとなる」詫摩佳代(東京都立大学教授)

「ワクチン確保へ道を拓いた公明党」秋野公造(公明党参議院議員/医学博士)

 日本でもいよいよワクチン接種が開始されました。しかし日本や欧米諸国など先進国がワクチンを確保しただけでは、収束はおぼつかないと詫摩佳代氏は警鐘を鳴らします。コロナウイルスは簡単に国境を越えるからです。そこで重要になってくるのが途上国へのワクチン支援。WHO(世界保健機関)などが主導した国際的枠組み「COVAXファシリティー」にいち早く日本が参加したことで、雪崩を打ったように欧州や米国が「国際協調路線」に舵を切ったことを高く評価します。

 そして、日本のCOVAXファシリティー参加を推進したのが公明党であったことを、参議院議員の秋野公造氏が分かりやすく解説。さらにワクチン確保や治療薬の選定など、公明党の存在がなければ日本のコロナ対策は危機的状況に陥っていたと痛感します。国会での緊迫したやり取りや、長崎港クルーズ船での死者ゼロの取り組みなど、読みどころ満載のインタビュー記事となっています。

 

 

【特集】兵庫

「関西と文学を語る」宮本輝(作家)

の力で淡路島の発展に寄与していく」南部靖之(株式会社パソナグループ グループ代表)

「『演劇の知の拠点』へ豊岡から新たなる挑戦」平田オリザ(劇作家・演出家)

「被災地に受け継がれる『創造的復興』のバトン」五百旗頭真(兵庫県立大学理事長、ひょうご震災記念21世紀研究機構理事長)

ほか

 今月号では、都会と自然がともに楽しめる、多彩な魅力あふれる兵庫県を特集。もちろん登場する識者の皆様も、多士済々な豪華メンバーがずらりと勢揃い!

 冒頭では、骨の髄から「関西の庶民」と語る宮本輝氏がご登場。関西と文学について語っていただきました。さらに自身の青春時代の読書遍歴を通じて、ちょっと背伸びをした「挑戦の読書」が、人間としての深みや面白さに繋がってくると語ります。大作家・宮本輝のルーツを垣間見ることができる貴重なインタビューです。

 そのほか、昨年九月より淡路島への本社移転を開始した株式会社パソナグループ代表で、神戸市生まれの南部靖之氏や、本年四月に豊岡市に開学する芸術文化観光専門職大学学長で、自身も劇団も豊岡市に移転した平田オリザ氏、兵庫県立大学理事長で、阪神・淡路大震災を受けて創設された「ひょうご震災記念21世紀研究機構」理事長の五百旗頭真氏など、兵庫を代表する多数の皆様に、その魅力を余すところなく語り尽くしていただきました。

 

 

【連載】高島礼子の歴史と美を訪ねて 第7

「『いい国作ろう鎌倉幕府』はもう古い?」坂井孝一(創価大学教授)vs高島礼子(俳優)

 好評連載中「高島礼子の歴史と美を訪ねて」の第7回は、明年のNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」(脚本:三谷幸喜)の時代考証を担当する坂井孝一氏をお相手に、鎌倉幕府について丁々発止の対談が展開されます。

 教科書で「いいくに(1192年)作ろう鎌倉幕府」と教わったのも今は昔。現在では「いいはこ(1185年)作ろう」が、鎌倉幕府成立の定説だとか。時代の転換点となる出来事が、その後の検証によって塗り替えられていく様は、まさに歴史スペクタクルといえるでしょう。

 その他、源頼朝の波乱万丈な人生や、鎌倉幕府誕生の秘密まで、時代背景とともにわかりやすく読み解いていく対談は、読み応え抜群です。あなたもぜひ、歴史の扉を開いてみてはいかが?

 

 

連載ドキュメンタリー企画(123

「民衆こそ王者 池田大作とその時代」希望をつなぐ人篇(2

創価大学が開学する三年前――

幾人かの学生が「創大の図書館で働きたい」と申し出る。

池田はその志に応じ、戦争中から“わが子”のように

大切にしてきた本の思い出を語り始めた。

読書こそ人生の最大の武器――

この池田の心を形にするために奮闘した人々のドラマを追う。

 

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