特別企画 2021年の世界地図
バイデン時代の日米同盟を展望する。 船橋洋一
危機時代に求められるリーダーの条件。 手嶋龍一
あなたの中にもある「無自覚な偏見」から自由になるために。 小島貴子
〈連載対談〉日本の問題点38 米中対立で存在感の増す日本のアジア外交。
佐橋亮×田原総一朗
連載ドキュメンタリー企画(121)
民衆こそ王者 池田大作とその時代
未来に生きる人篇24
〈新連載〉世界史旅紀行(1)
人類の歴史は移動の歴史。 出口治明
〈連載〉高島礼子の歴史と美を訪ねて(5)
スペイン風邪に学ぶ教訓。 磯田道史×高島礼子
特集「大阪」
世界宗教化への転換点となった「大阪事件」。 佐藤優
新型コロナ国産ワクチン開発の展望。 森下竜一
大阪から日本の美術史に新しい視点を。 菅谷富夫
美味しくて財布にやさしい「元祖たこ焼き」。 遠藤勝
平和を語り継ぐための拠点として。 山地英彦
大阪の街と人に芸を育ててもらった。 もりやすバンバンビガロ
大阪ミニ県民事典
特集 深掘りニッポン
〈不定期連載〉日本の島を旅する(9)
西表島・上――手つかずの自然が残る最後の秘境。 山口由美
〈ルポ〉
日本で暮らす難民と社会をつないでいく――「無関心」を乗り越えて。 高橋幸春
〈短期集中連載〉コロナ時代に「協同労働」を考える
「働く人のための協同組合」法案成立までの軌跡。 長岡義幸
【人間探訪】関本剛
「余命二年」の医師が、患者との日々で問う「生」の意味
調布と狛江を安全・発展のモデル地域に。 中島義雄
民間の力で宇宙へ!イーロン・マスクの飽くなき挑戦。 鳥嶋真也
亡き息子から母に託された韓日友好の架け橋。 辛潤賛
新型コロナ「第三波」を乗り切る知恵。 野尻紀代実
【オピニオン】
「スーパー大陸」――ポストコロナにおけるユーラシアの可能性。 ケント・E・カルダー
鎌田實の「希望・日本」(9)
山形で紡がれていく”奇蹟”の積み重ね。 鎌田實
第16回 読者手記発表!
テーマ「新たなる挑戦」
【好評連載】
世界への扉(52)
コロナがあらわにした”管理”という幻想 三浦瑠麗
寄せ場のグルメ(19)
川崎大衆食堂の歴史と謎を紐解く(上) 中原一歩
名越康文のシネマ幸福論(28)
「メンタルが強い」って? 名越康文
大相撲の不思議(62)
床山。 内館牧子
【連載小説】
吉野朝残党伝(1) 天野純希
水の月(7) 中江有里
読者手記 大募集!
(第19回 テーマ 悪友・親友)
Ushio情報box
暮らしの相談室【保険編】(掛け捨ての医療保険は掛け直したほうがよいでしょうか)/ecology&economy 新しい生活様式のエコライフ(部屋の加湿)/熟年世代の危機管理術(冬場の感染症対策)/SAFETY&SECURITY IT博士と学ぶデジタル社会の歩き方(LINEで通話を楽しもう!)/楽して楽しむガーデニング(ガーデンシクラメンとビオラ・パンジー)/ナンバープレイス/手近な素材で簡単おうちごはん(味噌ダレ)/近ごろ…カラダが何かヘン!?(皮膚がかさつく)/サトミツの知っててよかった!お掃除豆知識(カーペットの汚れをきれいに)/おうち時間に簡単体操(椅子ストレッチで転倒を防ぐ)/シネマ&DVD/ステージ&ミュージアム/短歌/俳句/時事川柳/最近気になるモノ(フライパン)/
ずいひつ「波音」
なにわ華の会。中西進/アメリカ最高裁判事のユーモア。阿川尚之/読書の記憶。杉江松恋/電車のお顔。渡部史絵/三段重ねの鏡餅。池永陽/
PEOPLE2021/世界のネコたち(モンゴル)/ティー・エイジ流カフェ散歩(百年という歳月を味わう喫茶時間)/トピックス(大阪)/日本紀行(花の雪景色)
潮ライブラリー/新聞クリッパー/今月のちょっといい話/クロスワード・パズル/囲碁・将棋/読者の声/編集を終えて/
【特別企画】2021年の世界地図
「バイデン時代の日米同盟を展望する」船橋洋一(ジャーナリスト)
「危機の時代に求められるリーダーの条件」手嶋龍一(外交ジャーナリスト、作家)
対談「米中対立で存在感の増す日本のアジア外交」田原総一朗(ジャーナリスト)×佐橋亮(東京大学東洋文化研究所准教授)
ほか
いよいよ新たな年が始まりました。しかしコロナ禍の中、日本も世界も混沌とした状況はまだ続きそうです。そこで特別企画では「2021年の世界地図」と題し、日本を代表する論客に、近未来予測を論じていただきました。
ジャーナリストの船橋洋一氏は、1月20日に発足するバイデン新政権がどういう舵取りで進んでいくかをわかりやすく解説。トランプ政権下で決壊した内政と外交・安全保障の両輪はそう簡単に元には戻らず、日本の立ち位置はますます難しいものになると説きます。
外交ジャーナリストの手嶋龍一氏も、米中関係がさらに厳しさを増していくなかで、日本が軍事力で中国と対峙することは非現実的であり、今こそ日本人がもつ「道義の力」で中国と向き合うべきと結論付けます。
田原総一朗氏の連載対談は、国際政治学者の佐橋亮氏がゲスト。米中新冷戦の間で日本は、独自のASEAN外交を主導し、東アジアにおける存在感を発揮すべきと語ります。
いずれも、米中激突が今後の趨勢となる中で、日本の存在感をどう高からしめていくかを考える必読の論稿です。
【連載対談】高島礼子の歴史と美を訪ねて
「スペイン風邪に学ぶ教訓」磯田道史(歴史学者)×高島礼子(俳優)
大好評の連載「高島礼子の歴史と美を訪ねて」。今回のゲストは、テレビでもおなじみの歴史学者・磯田道史氏です。100年前に大流行した「スペイン風邪」の資料を紐解きながら、新型コロナ対策にどう生かしていけばよいのかを、二回にわたって語り合います。磯田氏が注目するのが、スペイン風邪に罹患した志賀直哉、永井荷風、芥川龍之介といった有名作家が著した「感冒小説」に加え、名もなき一患者が残した日記です。医師が記した医学史だけではなく、患者の視点(患者史)にこそ「命を守るための教訓」が満載と言います。ぜひご一読ください。
【人間探訪】「関本剛──『余命二年』の医師が、患者との日々で問う『生』の意味」
毎号渾身のルポを掲載する「人間探訪」では、余命二年と宣告された緩和ケア医師・関本剛さんをご紹介します。まだ44歳の働き盛り、順風満帆の人生にとつじょ告げられた過酷な現実──。しかし実際にお話しを伺うと、悲壮感どころか、いつしか周囲を笑顔にしてしまう温和な姿に、逆に癒されていきます。関本さんは病気になって分かったことがあると語ります。「医師として同じことを患者さんに言っても、その言葉に魂がこもるようになった」と……。本稿には幾つもの大切な人生哲学が散りばめられています。
【新連載】世界史旅紀行
第1回「人類の歴史は移動の歴史」出口治明(立命館アジア太平洋大学学長)
ライフネット生命を創業し、現在は大学の学長としても多くの著作をものする出口治明さん。今月号から、その出口さんによる待望の新連載「世界史旅紀行」が始まります。旅行もままならない昨今、誌上で「旅」をお楽しみいただきたいと考えた企画です。第1回は「なぜ人類は旅をするのか」について概論風に述べていただきました。なんでも20万年前に誕生した人類が定住し始めるのは、たった1万年前とのことだそうです。つまり放浪こそが人類の歴史だったのです。そこから、旅がもたらす人間の進歩や創造力の喚起など、話題は尽きません。さらに今後は、出口さんの人生観を大きく変えた旅とその魅力を、味わい深い文章でお伝えしていく予定です。
連載ドキュメンタリー企画(121)
「民衆こそ王者 池田大作とその時代」未来に生きる人篇(24)
〝読み書きが苦手です。力も知恵もありません〟
――会長就任前の池田大作は、列車の中である壮年から悩みを打ち明けられた。
早春の車窓から桜の木が見えた。
「あの木の中から、人を魅了する花が咲くのですよ」
「学問や地位ではありません。信心さえしっかりしていればいいんですよ」
池田の励ましの一言一言が、壮年の人生を変えていく。
創価学会という〝校舎なき総合大学〟から次々と〝庶民のリーダー〟が育っていった。