潮出版社
 
 
潮2021年1月号
月刊「潮」 潮2021年1月号
発刊日
2020年12月4日
価格
660 (本体 600円)

目次

【特別企画】次の時代はもう始まっている

「女性が活躍する組織」が日本を救う 出口治明

新時代のアメリカと日米関係の未来 三浦瑠麗

スマートフォンはデジタル社会へのパスポート 金子朋子

エシカルファッションって聞いたことありますか? 鎌田安里紗

 

 

連載ドキュメンタリー企画120

民衆こそ王者 池田大作とその時代

未来に生きる人篇(23)

 

 

【特集】世界はいま

中村哲さんが遺してくれたこと 藤田千代子

現地レポート 感染第二波にのみ込まれるヨーロッパ 木村正人

ナゴルノ・カラバフ紛争の現在地 宮田律

 

 

【特集】ウィズ・コロナの歩き方

オンライン会議を成功に導くコツ 谷益美

その体の不調、もしかしてスマホ依存症!? 浅川雅晴

 

 

【アスリート列伝】

髙橋礼華

「頑張る」ことを、もう頑張らなくてもいいんだ。

 

【人間探訪】

秋元才加

二つの国にルーツをもつことが、私の自信。

 

 

【ヒューマンストーリー】

平林 晃

「誰一人置き去りにしない」デジタル社会へ

 

 

【鼎談】

足立から始まる東京改革!

岡本三成×中山信行×薄井浩一

 

 

【対談】

がんとの付き合い方は”ありのまま”でいい

海原純子×勝俣範之

 

【対談】

没後50年ーー三島由紀夫の死と美を巡って

大澤真幸×内海健

 

 

鎌田實の「希望・日本」(8)

自分とは異なる他者へのまなざし

鎌田實

 

 

【ルポ】

イブの夜、ブックサンタが家にやってきた!

吉田燿子

 

世界宗教化する創価学会――その内在的論理を読む

佐藤優

 

『大阪のお母さん』浪花千栄子の愛と苦悩

葉山由季

 

 

【連載】高島礼子の歴史と美を訪ねて(4)

平城京遷都の謎に迫る

安部龍太郎×高島礼子

 

 

【連載対談】ニッポンの問題点(37)

人口減少時代でも、「街」をもう一度元気にする方法

木下斉×田原総一朗

 

 

第15回 読者手記発表!

テーマ「懐かしのメロディー」

 

 

【好評連載】

寄せ場のグルメ(18)

「食肉市場」とホルモン料理の深い関係(下)

中原一歩

 

名越康文のシネマ幸福論(27)

読書嫌いの読書論

名越康文

 

 

大相撲の不思議(61)

本場所

内館牧子

 

 

【連載小説】

水の月(6)

中江有里

 

蒼天有眼――雲ぞ見ゆ

山本一力

 

読者手記大募集!

テーマ「3・11 あの日の私」

 

 

Ushio情報box

暮らしの相談室【貯蓄編】(大学生のアルバイト収入が増えると、親の扶養はどう変わる?)/新連載 ecology&economy 新しい生活様式のエコライフ(暖房機器~気になる電気代を抑える~)/新連載 熟年世代の危機管理術(激変した社会でどう生き残るか)/新連載 SAFETY&SECURITY IT博士と学ぶデジタル社会の歩き方(LINEで新年のあいさつをしよう)/新連載 楽して楽しむガーデニング(冬越し対策)/ナンバープレイス/新連載 手近な素材で簡単おうちごはん(ミートソース)/新連載 近ごろ…カラダが何かヘン!?(飲み込みがよくない)/サトミツの知っててよかった!お掃除豆知識(メラミンスポンジって何?)/新連載 おうち時間に簡単体操(キャットストレッチで背中の筋肉を緩める)/シネマ&DVD/ステージ&ミュージアム/短歌/俳句/時事川柳/最近気になるモノ(座る姿勢をサポート)/

 

 

ずいひつ「波音」

斑鳩の宇宙図。中西進/課題先進国という考え方。青柳正規/大人の文学『赤毛のアン』。松本侑子/子供は周りで育つ。三浦豪太/離れていても。田中ひかる/

 

カラーグラビア

PEOPLE2021/世界のネコたち(江別)/ティー・エイジ流カフェ散歩(ジャズとコーヒーの香りを未来へつなぐ)/フォトレポート(アメリカ大統領選挙)/トピックス(世界一幸せな動物・クオッカ)/

 

潮ライブラリー/新聞クリッパー/今月のちょっといい話/クロスワード・パズル/囲碁・将棋/読者の声/編集を終えて/

 

読みどころ

【特別企画】次の時代はもう始まっている
「『女性が活躍する組織』が日本を救う」出口治明(立命館アジア太平洋大学〈APU〉学長)
「新時代のアメリカと日米関係の未来」三浦瑠麗(国際政治学者)
「スマートフォンはデジタル社会へのパスポート」金子朋子(国立情報学研究所特任研究員/情報学博士)
「エシカルファッションって聞いたことありますか?」鎌田安里紗(エシカルファッションプランナー)

 新年号を飾る特別企画では、多様なジャンルの第一人者が登場。女性活躍から脱炭素社会、そしてデジタル化など、大きく変わりつつある世界の趨勢を分かりやすく解説します。
 立命館アジア太平洋大学学長の出口治明氏は、男女格差を測る「ジェンダー・ギャップ指数」が世界153カ国中121位という日本の現状を厳しく指摘。性差や年齢を超え、多様性を確保しない限り、今後の成長は見込めないと説きます。
 三浦瑠麗氏は、米大統領選挙の本質を解読。バイデン氏勝利とはいえ、4年前の「トランプ現象」が否定されたわけではなく、「分断」という視点だけでは本質を読み誤ると語ります。今後の日米関係を考える上で重要な視点が満載です。
 菅政権が打ち出したデジタル省設置で、何がどう変わるのか。IT博士の金子朋子氏に、身近なスマートフォンを通して、その可能性と注意点を教授いただきます。苦手意識を乗り越えて、デジタル社会へのパスポートを手に入れてみませんか。
 最後は、エシカルファッションプランナーの鎌田安里紗さんとともに、普段着ている服と社会問題のつながり、そして私たちにできる「環境にやさしいファッション」を考えていきます。ファッションの世界にも新たな潮流が到来しているのです。

 

 

【特集】世界はいま
「中村哲さんが遺してくれたもの」藤田千代子(ペシャワール会PMS支援室室長)
他2本

 2019年12月にアフガニスタンで凶弾に倒れた中村哲さん。あの悲報から1年が経ったいま、30年以上にわたり中村さんと行動を共にしてきた藤田千代子さんに、中村さんの活動やその背景にある哲学を語っていただきました。
 赴任当初は現地のハンセン病患者のために、医療支援に邁進していた中村さんや藤田さん。しかしどれだけ医療を尽くしても、根本的な解決にはならないことを痛感。そこで医療従事者であるにもかかわらず、現地の人々が永続的に命を繋ぐことができる環境を作ろうと、井戸を掘り、用水路を作り始めたのです。その根底には、「すべての人の命は同じ価値がある」という精神がありました。さらに中村さんは「どこまでも楽天的」だったからこそ、厳しい環境下でも仲間たちはついていくことができたと藤田さんは述懐します。
 中村さんたちが建設した用水路のおかげで、かつての砂漠でも農業が可能となり、今では現地の人々が運用しています。さらに日本の若者たちの参加や支援も増えているといいます。中村さんの思いや行動は、これからも確実に受け継がれていくのです。

 

 

【人間探訪】秋元才加(俳優)
「二つの国にルーツをもつことが、私の自信」

 日本人の父とフィリピン人の母をもつ秋元さん。25歳でアイドルグループのAKB48を卒業後、女優として活動し、2020年8月にはハリウッドデビューも果たしました。
 小学校時代は、個性的で背が高く、いじめや侮蔑的な言葉を投げつけられたこともあったといいます。しかし両親の圧倒的な愛情と信頼を受けながら、ハーフであることを「隠すことでもないし、はずかしいことでもない」と誇りに思い、自分の個性を大切に歩んできた秋元さん。
 いまでもSNSなどで社会問題に触れると、大きな反発があるそうです。同質的な社会の日本では、「異質」に対する過剰な拒絶が働きやすいとよく言われますが、秋元さんは「私だって日本が大好きです。その日本が優れた国として発展していくには、世界中の人と手を取り合っていく必要があると思っています」と語ります。
 偏見や差別を乗り越え、個性を存分に花開かせている秋元さんの姿は、私たちに大きな気づきと勇気を与えてくれるはずです。

 

 

【対談】
「がんとの付き合い方は〝ありのまま〟でいい」海原純子(心療内科医)vs勝俣範之(日本医科大学武蔵小杉病院腫瘍内科教授)

 医療の進歩によって、いまではがんと診断されても、即座に「死」を思い浮かべる必要はなくなっています。ところが医療の現場と、一般的な「がん」のイメージがかけ離れていることで、働けるのに仕事を辞めてしまったり、逆にトンデモ医療に飛びついてしまうという事例が増えているそうです。そこで産業医として企業の現場で患者と向き合ってきた海原氏と、腫瘍内科の専門医である勝俣氏に、「がん」との正しい向き合い方と、それを支えることのできる社会について語り合っていただきました。
 特に大切なのは、「死のイメージ」と「根拠のない期待」の中間に立つ視点だといいます。がんに「勝つ」「負ける」ではなく、いかにうまく付き合っていくか。そして共存しながら、仕事でも趣味でも一生懸命取り組むことのほうが、治療にとって重要なポイントとなるのです。
 今や二人に一人はがんになるといわれる時代。だからこそ「がん」にまつわる誤解に惑わされず、嬉しいときも落ち込むときも「ありのまま」の姿でがんと向き合うという姿勢が必要なのだということがわかります。

 

 

連載ドキュメンタリー企画(120)
「民衆こそ王者 池田大作とその時代」未来に生きる人篇(23)

1952年(昭和27年)1月下旬、
今も「二月闘争」として語り継がれる弘教の波が鎌田支部から沸き起こる。
ある人は幼子を背負い、ある人は貧しさを背負い、集まった。
その中心に24歳の池田がいた。
創価学会の礎となった人々の再生のドラマを描く。

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