【第1部】
第6章 王杯/第7章 生誕/第8章 技競べ/第9章 秘薬を求めて/第10章 予言/第11章 裁きの日/第12章 死の壁
【第1部】
第6章 王杯
矢を射たのはバンダカだった。彼はチャプラと勝負をしに行くところだった。
コーサラ国で弓の試合が行われた。チャプラは試合に勝ち、勇士の称号を与えられ、王杯を手にした。
第7章 生誕
スッドーダナ王の妃マーヤは、お産のためにコーリヤ国へ里帰りする途中で赤ん坊を産み落とした。マーヤ夫人は生まれた子に「シッダルタ」という名をつけた。
第8章 技競べ
バンダカはチャプラとの弓の技くらべで卑怯な手を使ってチャプラに瀕死の重傷を負わせた。
第9章 秘薬を求めて
チャプラは重傷だった。ナラダッタはアシタ聖者なら命を救う秘法を知っているといい、アシタへの手紙を書いて、タッタに託した。
タッタはまず馬にのりうつり、馬がバンダカに射られて倒れると、バンダカの馬にのりうつってヒマラヤへたどりつくが、アシタがカピラヴァストウへいっていると聞いて、カモにのりうつり、カモがワシに襲われるとワシにのりうつった。
第10章 予言
カピラヴァストウの城へアシタがやってきて、シッダルタを抱き上げて涙を流し、「この子が育って偉大な人になる頃には、わしはもう死んでおるだろう……それが見られないとは残念でな……」といった。
そこへ、ワシが手紙をくわえて飛び込んでくると息絶えた。アシタはナラダッタが動物たちを殺した罰として、畜生道に落とした。
第11章 裁きの日
ブダイはチャプラの母を殺すよう命ずる。チャプラは母とともに裁きを受け、「かあさんといっしょに死ぬ」と叫ぶ。
第12章 死の壁
タッタは先回りしてふたりを助けようとするが、兵士の投げた槍がふたりをつらぬき、ふたりは死んだ。タッタはコーサラ国への復讐を誓った。