潮出版社
 
 
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著者名
麻生晴一郎
カテゴリ名
本/単行本
発刊日
2014年01月05日
判型
四六判
ページ数
198
ISBNコード
978-4-267-01967-8
Cコード
0095
価格
1,540 (本体 1,400円)

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作品概要

潮アジア・太平洋ノンフィクション賞 第1回受賞作!


選考委員 梯久美子氏 後藤正治氏 楊逸氏 吉岡忍氏


届かない中国市民たちの〝声〟――
大国の裏にある真実を探るレポート


〈選評から〉
吉岡忍氏
「中国の政治経済のゆがみは日々伝えられているが、それにもかかわらず成熟しつつある市民・公民社会の現場を何年にもわたって訪ね歩き、生々しい息吹を描いた作品には、マンネリ化した中国観をひっくり返す力がある」
楊逸氏
「ノンフィクションとは『足』で支えられる部分が大きい。受賞作は、活発に取材活動されたのが印象的で、行間に『現場』の空気を感じた」
後藤正治氏
「筆者は二十数年、中国各地を、しかもボランティア、NGO、人権問題などにかかわる人々に寄り添って歩いてきた。いまだ少数派であろうが、中国社会の息吹と鼓動が伝わってきて、示唆深い作品だった」

目次

はしがき


第一編 沿海部 VS 内陸部――二〇〇八年七月~一〇年七月


はじめに
第一章 四川大地震が生み出したもの
地震二ヵ月後の被災地に行く/政府の能力の限界/ボランティアの道を選んだ元OL/普通の人が社会にめざめること
第二章 緊張する北京で見た若い力
方向を決定する〇九年/北京が盛り上がった頃/社会活動をする若い世代/益仁平と公盟への圧力/内的理解と少数者
第三章 内陸部の村で起きていること
四川再訪/復興プロジェクト/出稼ぎ労働者出身のNGOスタッフ/湖北省堰河村で/「ゴミをゴミ箱に」から始まった村作り/孫君の画家人生
第四章 地方出身者が作った大都市・深圳
よそ者の街/出稼ぎ労働者を撮り続けるデザイナー/都市游民/日曜日の法律学習会/民間の都市と市民意識

第二編 規制強化 VS 権利主張――二〇一〇年四月~一二年七月

第五章 公民社会の試練が意味するもの
公民社会の台頭/なぜNGOは妨害されるのか/民主化と公民社会/尾行の始まり/民間の力量
第六章 社会活動カフェに集う人々
鄭州のカフェ「和而不同」/過酷な運命に泣き寝入りしない人たち/「権利は勝ち取るべきもの」/放置された問題にあえて取り組む
第七章 故郷・安徽での挑戦
臨泉県へ/「常坤の家」/公共サービスの意味/議論よりも身近な実践/つぶされたシンポジウム
第八章 新しい中国の芽を訪ねる
給与の一割を寄付する工場労働者/奮闘する農民弁護士/民主化と街作り/下からの市民社会化/烏坎村へ/「村のことは村で解決する」

第三編 反日 VS 市民――二〇一一年一月~一三年四月

第九章 草の根を交流をする
内陸部の日本認識/評価か脅威か/市民同士の交流/シンポジウムの開催/日中関係と市民社会
おわりに――これからも草の根を探し続けていく

あとがき

プロフィール:
麻生晴一郎(あそう・せいいちろう) 1966年福岡県生まれ。東京大学在学中、中国の行商人用の格安宿でアルバイト生活を体験し、出稼ぎ労働者たちと交流。90年代の多くの時間を大陸で過ごす。現在はルポライターとして中国動向の最前線を伝えている。著書に『反日、暴動、バブル――新聞・テレビが報じない中国』(光文社新書)、『中国人は日本人を本当はどう見ているのか?』(宝島社新書)など。2013年に、第1回「潮アジア・太平洋ノンフィクション賞」を受賞。