潮出版社
 
 
潮2019年7月号
月刊「潮」 潮2019年7月号
発刊日
2019年6月5日
価格
637 (本体 590円)

目次

【巻頭企画】

日韓関係・分断を乗り越えるために。 姜 尚中


【特別企画】

「亥年」の熱い夏。

「小さな声」を聴く公明党の本領を発揮するとき。 御厨 貴

日本の存在感を高めるため、いま政治にできること。 牧原 出

日本経済の活路はユーラシア大陸にある。 進藤榮一

「未来の有権者」に政治をどう伝えるか。 篠原文也


【特集】

高齢者クライシス

運転免許証、いつ返納すべきか? 岩越和紀

【ルポ】地方の視点から見た高齢者ドライバー問題の本質。 山口結城

【ルポ】中高年ひきこもり「八〇五〇問題」の過酷な現実。 池上正樹

「親の覚悟」で引きこもりの子も生きていける。 畠中雅子

【対談】認知症だって笑っていいんだ! 中島京子vs中野量太

健康診断にとらわれず「健幸華齢」でスマートに老いる。 田中喜代次


連載ドキュメンタリー企画

民衆こそ王者

池田大作とその時代

未来に生きる人篇(7


「水」研究を通じて世界に貢献されてきた天皇陛下。 廣木謙三


【連載】ニッポンの問題点19

日産・ゴーン事件  今後の展開を読み解く。

郷原信郎vs田原総一朗


【アスリート列伝】長谷川 唯  

新・黄金世代で臨むW杯、

なでしこジャパンの小さな司令塔。


テロの連鎖ーー世界で高まる白人至上主義の脅威。 矢部 武


【シリーズ】日本のなかで生きる移民たち

日系ブラジル人教師が生徒に示す本当の共生とは。

高橋幸春


【シリーズ】鎌田實の輝く人生の「終い方」5

社会的役割に生きる。 藤原佳典vs鎌田 實


【ルポ】「ある町の高い煙突」に込められた共存共栄への思い。

中野千尋


【ルポ】松橋事件ーーなぜ冤罪は起きたのか。 粟野仁雄


【好評連載】

シルバー・アンダーグラウンド

~置き去りにされる高齢者たち~10

現代に引き継がれるアイヌの誇り。(下)

石井光太


師弟誓願の大道   小説『新・人間革命』を読む9

「平和」こそ仏法者の使命。 佐藤 優


名越康文のシネマ幸福論10

ハラスメントの正体。 名越康文


世界への扉35

戦死者に対するまなざし。 三浦瑠麗


エッセイ31

小さな幸せ探検隊。 森沢明夫


大相撲の不思議43

女相撲。 内館牧子


【連載小説】蒼天有眼ー雲ぞ見ゆ6  山本一力


【連載小説】芦東山7  熊谷達也

 

【連載小説】覇王の神殿10  伊東 潤


ushio情報box

暮らしの相談室(貯蓄編) (休眠預金が没収されないか心配です)/初心者のためのスマホ活用術 (Gmailを使ってみましょう①)/地球にやさしいエコライフ (プラスチックごみの削減に向けて②)/悠々在宅介護術【動く編③】  (「車椅子へ移る」を手助けしたい!)/最近気になるMONO (ファスナーをサポート)/災害と防災 (川が急変する予兆)/主治医は自分! 未病発見・予防 (首の疲れ)/ナンバープレイス/おいしく食べて健康づくり (夏の冷え予防)/ビューティー・タイム (夏の肌のベタつき対策)/シネマ&DVD/ステージ&ミュージアム/短歌/俳句/時事川柳/前新式 座ってできるリンパストレッチ (股関節ストレッチ)


ずいひつ「波音」

こころを聴く43 上皇さまのジャケット。 中西 進/国難を跳ね返したノートル・ダム大聖堂。 鹿島 茂/最期に食べるもの。 平松洋子/政治に屈した平和の祭典。 中澤孝之。/美容整形の真実。 谷本奈穂


カラーグラビア

PEOPLE2019/世界のネコたち(カンボジア)/〝ティー・エイジ流〟カフェ散歩 (ほどよい距離が育む心地よさ)/世界紀行(イタリア)/トピックス(新紙幣を旅する)


潮ライブラリー/新聞クリッパー/今月のちょっといい話/クロスワード・パズル/囲碁・将棋/読者の声/編集を終えて

今月の注目記事

・【巻頭企画】「日韓関係・分断を乗り越えるために」姜尚中(東京大学名誉教授)

 従軍慰安婦問題や徴用工訴訟、レーダー照射事件など、日韓関係の悪化についてメディアやネットが取り上げない日はない。両国はどうしてこれほどまでにこじれてしまったのだろうか。

今月の巻頭企画では、「日韓関係・分断を乗り越えるために」と題し、東京大学名誉教授の姜尚中氏に、日韓関係改善のための方策を論じていただいた。

世界各国に共通する問題として、ポピュリズムの台頭による極端な言論がもてはやされる傾向がある。これはアメリカしかりイギリスしかりである。他国に対して厳しい意見を述べることで、自国内の不満のガス抜きを図ることは、日本でも韓国でも繰り返されてきた。

その中で姜氏は、日本では公明党が与党内野党として存在感を発揮していることに注目している。

論稿では「近年の自民党には中道左派の論者が少なくなり、右寄りの政治家ばかりが幅を利かせているようになりました。こうした中、平和勢力である創価学会を母体とする公明党が『与党内野党』として連立政権の一角を担い、先鋭化しがちな問題をうまくハンドリングすることで、政権与党が右寄りにぶれすぎないようにバランスを保っています」と評価している。

そして6月末に行われるG20(主要20カ国・地域首脳会議)で両国は、首脳会談を開催し胸襟を開いて対話するべきだと提案する。

日韓はアジア地域のみならず、世界における先進国でもある。両国の関係改善は国際情勢と世界経済に大きなインパクトを与えるだろう。ぜひ、ご一読いただきたい。

 


・【特別企画】「亥年」の熱い夏

「『小さな声』を聴く公明党の本領を発揮するとき」御厨貴(東京大学客員教授)

他3本

 

特別企画では、「『亥年』の熱い夏」と銘打ち、7月に迎える参議院選挙を前に、日本政治の針路や争点のみならず、若者の政治離れやアジア諸国との繋がりなど、内外における課題や論点について、識者から話を伺った。

 

公明党の魅力である、地方議員と国会議員の結びつきを発揮することは、政治離れした若者に政治を身近に感じさせるチャンスでもある。「令和」という新時代が始まり、安倍一強ともいわれる自民党との連立政権の中で、公明党はいかに、小さな声を拾い上げ、政治に反映させていけばよいのか。東京大学名誉教授の御厨貴氏が分析している。


 ・【特集】高齢者クライシス

「運転免許証、いつ返納すべきか?」岩越和紀(NPO法人高齢者安全運転支援研究会理事長)

「子の引きこもりは親の覚悟で決まる」畠中雅子(ファイナンシャルプランナー)

4

 

急速に進行する高齢社会ニッポン。高齢者への虐待や中高年の引きこもりなど、ニュースはひきもきらない。そこで今月号では、「高齢者クライシス」と題し、高齢者の運転や家族の認知症など、喫緊となっている高齢者のさまざまな課題について模索する。

 

 「運転免許証、いつ返納すべきか?」では、家族で免許証返納を考えるきっかけづくりができるチェックリストとともに、高齢運転の問題点はどこにあるのか、実際に高齢者による事故現場を見てきた、NPO法人高齢者安全運転支援研究会理事長の岩越氏に話を伺った。岩越氏は運転許証返納を叫ぶだけでは問題は解決しないと説く。高齢者とその周囲の人々が、どのように安全に運転免許と向き合っていけるかを考えていく際の参考になれば幸いである。

 ファイナンシャルプランナーの畠中雅子氏には、中高年の引きこもりなど、さまざまな理由によって「働けない子ども」がいる家庭への解決案として、「サバイバルプラン」を伺った。親は90代、子どもは60代。今後もし親がいなくなったときに、子どもはどのようにして生きていくのか。そのためには、今からの親の覚悟をもとにした、計画的な行動が求められる。すぐに行動ができるかどうか、それがいざという時の明暗を分けることになる。現実に目を向けることがいかに重要かを感じさせる内容である。

 


「『水』研究を通じて世界に貢献されてきた天皇陛下」廣木謙三(国立大学法人政策研究大学院大学教授)

 

2003年に京都で開催された「第3回水フォーラム」。この名誉総裁に天皇陛下(当時は皇

太子)が就任され、大成功に終わったことがきっかけで、翌年には「国連水と衛生に関する諮問委員会」が発足した。ここでも名誉総裁を務められた陛下の「水の研究者」としてのご活躍について、同委員会の事務局長として陛下に伴走してきた廣木氏に語っていただいた。

廣木氏にとって特に印象深かった陛下の言葉は、「水というのは、いろいろなところに流れていきますよね」であったという。水は生活に身近な存在だからこそ、紛争、貧困、教育、ジェンダーなど、多くの問題と密接に関わっている。裏を返せば、水問題を解決すれば人類が抱えているさまざまな問題も解決に向かうはずであり、廣木氏は「水」をレンズに世界の課題を俯瞰する陛下の視点に学ぶことが多々あったと述べている。

国際会議などで講演された際の聴衆の反応や、現場に赴き歴史に学ばれる陛下の学問に対する姿勢など、あまり知られていない陛下の素顔に迫る論稿となっている。

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