潮出版社
 
 
潮2019年5月号
月刊「潮」 潮2019年5月号
発刊日
2019年5月号
価格
637 (本体 590円)

目次

【特別企画】

「平成」の視界。

 

「公共」の美徳を獲得した平成時代。 山崎正和

【対談】変わる世界と日本外交の分水嶺。 五百旗頭 真vs手嶋龍一

【対談】若者たちはどこに向かっているか。 山田昌弘vs原田曜平

【対談】平成のスポーツ界を駆けた開拓者たち。 長田渚左vs二宮清純

【対談】激動の時代  メディアは何を伝えたか。 佐藤卓己vs荻上チキ


【メッセージ集】わたしと平成。

野村萬斎/出口治明/石田衣良/中森明夫

速水健朗/富澤一誠/玉村豊男/信田さよ子/村井 純


【連載】ニッポンの問題点?

「トランプのアメリカ」はどこへ向かうのか。

中林美恵子vs田原総一朗


米朝会談の深層と日本の針路。 木宮正史


【ルポ】はためく大漁旗!〝ラグビーの街〟釜石の軌跡。 稲泉 連


【ルポ】南相馬市原ノ町駅前商店街、新築開店までの八年。 馬場マコト


連載ドキュメンタリー企画

民衆こそ王者

池田大作とその時代

未来に生きる人篇(5)


【レポート】子どもの命を守る公明党。 中野千尋


食品ロスを減らすために。 井出留美


【人間探訪】藤井聡太  

史上最年少プロ棋士が生まれるまで。


【インタビュー】ベルリンの壁崩壊後の旧東ドイツの人々を描く。

トーマス・ステューバー


花粉症をどう治療するか。 岡本美孝


【オピニオン】平和への道をひらく日本人の使命。 清水浩昭


白血病とは何か私たちにできること。 小松則夫


【シリーズ】鎌田實の輝く人生の「終い方」3

暮らしのなかの看取り。 鎌田 實


【連載】東北の未来を拓く  識者の声18(最終回)

新たな時代を開いた東北の民衆の力。 寒河江浩二


【連載】シルバー・アンダーグラウンド

〜置き去りにされる高齢者たち〜8

現代に引き継がれるアイヌの誇り。(上)

石井光太


【連載】師弟誓願の大道  小説『新・人間革命』を読む7

「あきらめの心」との闘争。

佐藤 優


【連載小説4】蒼天有眼 雲ぞ見ゆ。 山本一力


連載 シルクロード「仏の道」紀行10

羅什とその弟子。

安部龍太郎


連載小説5 芦東山。 熊谷達也


連載 名越康文のシネマ幸福論8

「居場所」を見つける。

名越康文


連載 世界への扉33

国民国家を健全に復権させること。

三浦瑠麗


連載小説8

覇王の神殿。 伊東 潤


連載エッセイ29

小さな幸せ探検隊。 森沢明夫


連載 大相撲の不思議41

取組編成。

内館牧子


ushio情報box

暮らしの相談室(保険編)(離婚とお金〜保険の受取人は変更できますか?)/初心者のためのスマホ活用術(「スマホ決済」って何?)/地球にやさしいエコライフ(「待機電力」の傾向を知って効率的に減らす)/悠々在宅介護術【動く編1】(「起き上がる」を手助けしたい!)/最近気になるMONO(野菜の鮮度を保つ)/災害と防災(豪雨災害の予兆を知る)/主治医は自分! 未病発見・予防(腰の痛み)/ナンバープレイス/おいしく食べて健康づくり (紫外線対策)/ビューティー・タイム (化粧小物をきれいに)/シネマ&DVD /ステージ&ミュージアム/短歌/俳句/時事川柳/前新式 座ってできるリンパストレッチ(肩甲骨ストレッチ)


ずいひつ「波音」

こころを聴く41 ともに凡夫のみ。 中西 進/直し繕う修理社会。 関沢英彦/父と床の間。 通崎睦美/知の壁を越えて。 高橋基樹/子母澤寛と戸田城聖。 吉田悦志


カラーグラビア

PEOPLE2019/世界のネコたち(スイス)/〝ティー・エイジ流〟カフェ散歩(町の記憶を語るカフェ)/トピックス(平成の肖像)


潮ライブラリー/新聞クリッパー/今月のちょっといい話/クロスワード・パズル/囲碁・将棋/読者の声/編集を終えて

今月の注目記事

【特別企画】「平成」の視界

  • ・「『公共』の美徳を獲得した平成時代」山崎正和(劇作家・評論家)
  • ・【対談】「変わる世界と日本外交の分水嶺」
  •   五百旗頭 真(兵庫県立大学理事長)VS手嶋龍一(外交ジャーナリスト)
  • ・【対談】「若者たちはどこに向かっているのか」
  •   山田昌弘(中央大学教授)VS原田曜平(サイバーエージェント次世代生活研究所所長)
  • ・【対談】「平成のスポーツ界を駆けた開拓者たち」
  •   長田渚左(ノンフィクション作家)VS二宮清純(スポーツジャーナリスト)
  • ・【対談】「激動の時代――メディアは何を伝えたか」
  •   佐藤卓己(京都大学大学院教授)VS荻上チキ(評論家)

 

 41日には新元号「令和」が発表され、いよいよ「平成」という時代の終焉を感じている方も多いことだろう。

 今月の特別企画では、「『平成』の視界」と題し、政治、スポーツ、メディア、そして若者論といった幅広いテーマで平成という時代の総括を試みた。いままさに終わらんとする平成の31年間を振り返ったときに何が見えてくるのか。

 

 巻頭の論考では、昭和9年に生まれた山崎正和氏に、昭和後期から平成期を通して日本社会に起こった変化を語っていただいた。山崎氏はまず、昭和後期の1960年代が「大量生産大量消費」型の高度経済成長の時代とすると、70年代から80年代の日本は「多品種少量生産」型で「ソフトやサービス」にお金を使うようになっていったという。そして平成の時代にはその傾向が加速していったと論じている。「公共」という概念からも平成の時代は特徴づけられる。大規模な災害が相次ぐ時代にあって、阪神大震災のときには「まったく地縁・血縁のない」人々が神戸を訪れ、被災者の方々を助けるボランティアやNPO活動が盛んになった。このことについて山崎氏は「日本の歴史上はじめて、『公共』という観念で全国の人々が行動するようになった」と語る。平成という時代を、日本人がどのように生きてきたのか、非常に考えさせられる記事となっている。

 

五百旗頭真氏と手嶋龍一氏は世界を揺るがした平成の大事件の現場をことごとく間近で見てきたといえるだろう。五百旗頭氏は、阪神淡路大震災で被災し、東日本大震災では復興構想会議の議長を、熊本地震では「くまもと復旧・復興有識者会議」の座長を務めた。手嶋龍一氏は、NHKワシントン支局長として9.11同時多発テロに遭遇している。対談は、膨大な知識と実際の経験、人脈をもとに、日本外交がくぐり抜けてきた「修羅場」と、これからの日本が立ち向かわなければならない困難を縦横無尽に語り合ったスリリングな内容となっている。

 

「若者たちはどこに向かっているのか」では、世相を鋭く捉え、「パラサイト・シングル」や「婚活」といった象徴的な言葉を生み出してきた山田昌弘氏と若者研究の第一人者として「マイルドヤンキー」や「さとり世代」といったキーワードで若者を評論してきた原田曜平氏「平成の若者」「ポスト平成の若者」について語り合った。

 

 2020年には東京オリンピック・パラリンピックというスポーツのビッグイベントが控えている。そんななか、長田渚左氏と二宮清純氏の対談は、スポーツは日本人に何をもたらしてきたのか、誰が日本スポーツ界を引っ張ってきたのかをテーマに行われた。貴乃花(元横綱)、野茂英雄(元メジャーリーガー)、川淵三郎(元日本サッカー協会会長)といった日本スポーツの開拓者たちを軸として、平成のスポーツをわかりやすく語った記事となっている。

 

 日本におけるメディア研究の第一人者である佐藤卓己氏と、ラジオ、インターネット、活字メディア等の多方面で活躍している評論家・編集者の荻上チキ氏の対談「激動の時代――メディアは何を伝えたか」では、平成31年間でのメディアの変化、人々とメディアの関係の変化を考えた。TwitterFacebookといったSNSを使って自己メディア化を図る政治家たち、次々と新しいメディアが登場するネットの世界……。刻一刻と変わりゆく社会とメディアの在り様を鋭く捉えた内容である。

 


【メッセージ集】わたしと平成

野村萬斎/出口治明/石田衣良/中森明夫/速水健朗/富澤一誠/玉村豊男/信田さよ子/村井純

 

 本企画では、平成時代の終焉にあわせて、各界の第一人者、識者の方々に、平成という時代へのオマージュや評価、心に残った出来事、あるいはそれにまつわる思い出を語っていただいた。狂言師の野村萬斎氏、ライフネット生命保険の設立者で立命館アジア太平洋大学学長の出口治明氏、作家の石田衣良氏、アイドル評論家の中森明夫氏、幅広い著作のあるライターの速水健朗氏、音楽評論家の富澤一誠氏、エッセイスト・画家でありワイナリーを経営する玉村豊男氏、臨床心理士の信田さよ子氏、日本における「インターネットの父」である慶応義塾大学教授の村井純氏。それぞれ2ページにわたって平成を振り返る濃厚なメッセージをぜひお読みいただきたい。

 


連載ドキュメンタリー企画(102

「民衆こそ王者 池田大作とその時代」未来に生きる人篇(5)

 

 ドラマの舞台は九州・霧島。

 燃え上がるキャンプファイアの炎。鮮やかな花火の思い出。

 集まった子供たちは歓声を上げた。

 ロマンの夏の夜、「未来に生きる人」たちへ池田SGI(創価学会インタナショナル)会長は何を語ったのか。

 そして未来部員たちの父母の人生をたどると、そこにも池田SGI会長の知られざる渾身の励ましがあった。

 


  • 【連載】日本の問題点(17)「『トランプのアメリカ』はどこへ向かうのか」
  •     田原総一朗(ジャーナリスト)VS中林美恵子(早稲田大学教授)

 

 田原総一朗氏の好評連載ニッポンの問題点。今号では、早稲田大学教授で、アメリカ連邦議会で10年にわたって実務を行っていた中林美恵子氏に登場していただいた。決裂で終わった米朝首脳会談、会談の当日にぶつけて行われた米連邦議会下院でのマイケル・コーエン氏(トランプ大統領の元顧問弁護士)への公聴会、これから待ち受ける米中貿易交渉……。いまだ先の見えない、「トランプのアメリカ」の行方を読み解いていただいた。

 


  • 【レポート】「子どもの命を守る公明党」 中野千尋(フリーライター)

 本年124日、千葉県野田市で小学四年生の女児が親から度重なる虐待を受け、自宅で死亡するという痛ましい事件が起こった。本事件では、児童相談所や同市教育委員会の対応に大きな不手際があったことがその後の調査で明らかになった。子どもたちのSOSを迅速にキャッチし、虐待を止めるにはどうしたらいいのか。公明党は、この問題に真っ向から立ち向かい、対策を一手、また一手と進めてきた。

 公明党の浮島智子・文部科学副大臣をトップに文部科学省は「千葉県野田市における小学四年生死亡事案に関するタスクフォース」を設置。2月に「児童虐待死の再発を防止する厚生労働省・文部科学省合同プロジェクトチーム(PT)」が発足し、浮島副大臣と公明党の大口善德・厚生労働副大臣が共同議長を務め、子どもたちを守るために虐待する親に対してどう対応するのか、教職員や児相職員の対応マニュアルの作成をはじめ、省庁の垣根を超えた対策を検討している。

 そのほかにも、「児童福祉法」などの抜本的な改正を求める緊急提言を政府に申し入れ、子どもたちを決め込麻薬支援するため、学校におけるソーシャルワーカーの配置増員や学校現場に理解のある弁護士の活用を求めた。また、虐待の根本的な原因の一つと考えられる、社会から孤立した子育てを防ぐため「日本版ネウボラ」(子育て世代包括支援センター)の設置も推進している。

 悲劇を悲劇で終わらせず、二度と起こしてはならない、絶対に子どもの命を守る、との信念で、現実を動かしていく公明党の取り組みを追った。

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