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今月の注目記事
  • 【特別企画】戦後73年――漂流する世界と日本

    ●「日米地位協定の本質的問題とは何か」前泊博盛(沖縄国際大学教授)ほか4

     この8月で戦後73年となる。しかし、日本は第二次世界大戦敗戦に起因する重要な問題を抱え続けている。前泊氏は「いまだにアメリカと日本は『戦勝国―敗戦国』の関係が続いている」という。これは「日米地位協定」を中心とする法的な取り決めに基づいている。この日米地位協定には、「いかなる場合も米軍の権利が優先される不平等協定」という本質的な問題があるのだ。日本に返還されて以降も、沖縄県民は米軍犯罪や米軍の事故の極めて大きな被害を今日まで受けてきた。この問題の核心にある日米地位協定の実態を明らかにした、大変重要な記事となっている。

     


    【特集】発達障害のいま

    ●「療育支援の質を高め広げていきたい」熊 仁美(特定非営利活動法人ADDS共同代表)ほか3

     現在、日本では10人に一人は発達障害の傾向があるともいわれており、発達障害の児童は数万人存在する。発達障害には主に、自閉症スペクトラム症(ASD)、注意欠陥・多動性障害(ADHD)、学習障害(LD)といった症状に分類できる。熊氏は、発達障害の一つである自閉症の子どもと保護者の療育(障害を持つ子供たちが医療的配慮のもとで育成されること)を支援している。

     発達障害というと「スペシャルな才能がある」「天才型が多い」と見なされることがあるが、「全体の半数以上は知的障害や言葉の遅れ等を伴っている」ことがあり、大半の家庭は「普通に困っている」と熊氏は指摘する。しかし、応用行動分析学(ABA)に基づく療育、エビデンスに基づき、個々の学び方にあった療育によって、程度の差こそあれ、子どもは必ず発達するのだという。子どもの発達障害支援の現在地を語った記事となっている。

     


    ●【対談】「建築から見える日本の近代史」
    門井慶喜(作家)
    vs
    奈良岡聰智(京都大学大学院教授)

     明治から始まり、大正、昭和へと続いた日本の近代建築は、建築物としての魅力や影響力があるだけでなく、その建物を舞台に数々の近代日本史上の出来事が起こったという重要性も持っている。

    門井氏は現在、日本銀行本店や東京駅など、優れた近代建築を数多く手がけた明治の建築家・辰野金吾を描いた小説を執筆中で、奈良岡氏は近代日本史の専門家。二人の対談では、各時代を代表する建築物、そして日本の建築の礎を築いた建築家たち、そうした建物を利用していた近代日本史を彩る人物たちなど、興味深い話題が縦横無尽に展開された。本対談を読み、この夏は日本の近代建築を訪れ、近代の歴史に思いをはせてはいかがだろうか。



    【連載ドキュメンタリー企画】

    ●「民衆こそ王者――池田大作とその時代」〈識者の声篇〉

     創価学会の池田名誉会長(当時会長)と「21世紀最大の歴史家」であるトインビー博士の対談は、のべ10日間、40時間にわたった。

     テーマは「人生と社会」「政治と世界」「哲学と宗教」という三つの柱を軸に、多岐にわたる。

     この文明間対話≠識者はどう見るのか。



    ●【現地レポート】「西日本豪雨――倉敷市真備町を歩く」
    粟野仁雄(ジャーナリスト)

     7月に多数の犠牲者と被害をもたらした西日本豪雨。現地では何が起こっていたのか。ジャーナリストの粟野氏は、61名が亡くなった岡山県で犠牲者の大半を占める真備町に入った。

     裏山が崩れそうと聞き、家族五人で小学校へ避難した方や家の二階で腰まで水に浸かった状態で二日間救助を待って助かった方もいた。町にある介護老人保健施設では、入所者には歩けない方や認知症の方も多いなか二階まで水が迫っており、職員が椅子ごと三階まで運ぶなどして、職員含め全員集まったという。

     被災者の方々の直接の声を聞いた、レポートを是非お読みいただきたい。

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