いまどきの冠婚葬祭マナー

 

 

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変わる葬儀の形

 葬儀のあり方も、地域差を残しながらも大きく変わってきています。

 ひとつは、平日昼間に行われることの多い告別式より、通夜(つや)がメインとなってきていること。さらには、1日で葬儀を終えるワンデー葬や通夜式・告別式を行わない直葬といったスタイルでの葬儀が選ばれることもあります。

 もうひとつは、会葬者が減っていることです。近親者のみで行う家族葬は、これに当たるでしょう。

 世間体や見栄を気にして、豪華な葬式でなければ、という縛りは薄れているようです。

 通夜は本来、身内と親しい人で行うもの。一般の弔問客として参加するのであれば、焼香が終われば辞去してもかまいません。わざわざ遺族のところに行ってお悔やみを言う必要はないのです。

 女性では、黒のワンピースかスーツで、メークは控えめに。アクセサリーは、パールと結婚指輪まで。ゴールド系は外しましょう。

 香典は祇紗に包んで持っていくほうがていねいです。ただし友人葬では、真心で参列し、題目を唱えることがなにより追善回向と考えますので、原則 として香典は不要です。そのかわり返礼品や通夜ぶるまい、精進落としは遠慮するのが望ましいでしょう。

あらためて確認。
友人葬とは?

 友人葬が行われるようになって20年以上が経ち、すっかり社会に定着しました。それでも友人葬に参列し、お坊さんの来ない葬儀であることに驚く人もいます。じつは、もともと僧侶は葬儀に参列するものではありませんでした。釈尊も、日蓮大聖人もそうでした。

 友人葬に驚くのは、きっと「お坊さんにお経を読んでもらわないと成仏できない」「戒名(死後戒名)をもらわないと成仏できない」という思い込みがあるからでしょう。

 こうした習わしは、キリシタン弾圧のために江戸時代から始まった「寺請制度(檀家制度)」 に由来し、本来の仏教とは関係ありません。

 お布施がない、戒名がない、僧侶がいない、という友人葬の特徴は、仏教のほんらいの弔いのあり方を甦らせたものなのです。

緑寿—還暦から
緑寿へ延びる現役人生

 干支が一巡りする還暦は、数え年で61歳(満60歳)のお祝い。赤いちゃんちゃんこや頭巾を贈って祝ったのは、生まれ年(赤ちゃん)に戻るとの意味が込められています。

 長寿のお祝いは、還暦の後、数え年で70歳のお祝いである古希、77歳の喜寿、80歳の傘寿、88歳の米寿、90歳の卒寿、99歳の白寿、110歳の皇寿などと続きます。

 しかし、定年が65歳に引き上げられているなか、60歳では、まだまだ現役、との気持ちが強い人のほうが多いようです。

 頭巾やちゃんちゃんこよりも、赤が入ったアクセサリーなど、相手が喜ぶ品を選ぶのがよいでしょう。

家族で楽しく
有意義に過ごすために

 還暦では早すぎると、最近では数え年の66 歳(満65歳)を「緑寿」とする新しいお祝いができました。六を緑と読み替えているのです。定年や統計の高齢者の扱いとも合致していて、これからは、緑寿がひとつの節目となっていくかもしれません。

 本来は数え年で祝っていた長寿祝いですが、満年齢で祝うケースも増えています。

 子、孫もふくめた一族が勢揃いをしての会食や記念撮影、旅行などを企画してみてもいいのではないでしょうか。

 祝うのは誕生日でもいいですし、親族が集まりやすいお正月にするのもよいでしょう。

 

葬儀社の不明瞭な請求には要注意
「葬儀社から最初にもらった見積もりと請求を照らし合わせたら、見積もりに入っていない項目の請求がいくつもあり、かなり割高になっていた」ということもありがち。それは、「喪家が頼んでもいないサービスを、葬儀社が勝手に追加してしまう」などというケースです。納得いかない場合は、葬儀社と話し合い、らちがあかなければ消費生活センターなどに相談しましょう。

また、最近はインターネット上に、異様に安い葬儀料金を謳っている葬儀社がよくあります。そうした業者に依頼して葬儀を行ったところ、請求額は広告に謳われた額よりはるかに高く、抗議したところ、「広告に書いてあるのは基本料金で、オプションがつくのはあたりまえです」と開き直られた、というケースもあります。

葬儀料金が基本料金とオプション料金の組み合わせであるのはたしかですが、良心的な業者はオプションを含めた総額を事前に見積もりとして提示するものです。それをせず、安く済むような話で釣るのは悪質といえるでしょう。安すぎる料金を謳っている業者は要注意といえます。

 

結婚・出産祝い編


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