潮出版社
 
 
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著者名
手塚治虫
カテゴリ名
本/コミックス潮漫画文庫
発刊日
1993年2月10日
判型
文庫判
ページ数
263
ISBNコード
978-4-267-01308-9
Cコード
0179
価格
600 (本体 545円)

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作品概要

夏目房之介(漫画コラムニスト)「解説」より
もちろん手塚は聖人自身が主人公になることのあやうさは知っていたはずで、そのために、悪に踏み込む迷い多き人物をまわりに配し、かれらに物語をひっぱらせようとした。それらのエピソードのなかでブッダは試され、悩み、悟りを深めていく……。

目次

【第四部】
第5章 鹿野苑/第6章 牡牛セブーの物語/第7章 愚者が行く
【第五部】
第1章 アナンダ登場/第2章 パンパス刑事/第3章 リータ
ブッダの旅の行程図
解説 夏目房之介(漫画コラムニスト)

【第8巻】あらすじ

【第四部】


第5章 鹿野苑
ブッダのもとへ一頭のシカがやってきて、連れ出そうとする。ついていくと動物たちが集まっていて、河が洪水になっていた。シカはブッダを案内する。
ブッダはさらに10日を歩きつづけ、ベナレスの町に近いサールナートというところにたどりついた。そこは野性鹿の楽園であった。そこにはデーパたちがいた。ブッダはデーパたちに教えを説きにきたというが、デーパたちは相手にしない。ブッダは鹿を最初の弟子として教えを説き始めた。


第6章 牡牛セブーの物語
デーパたちは鹿が何十頭も集まってブッダの話を聞いているのを見て妖術だと思うが、いつしか苦行者たちもブッダの話を聞きに行くようになった。
――インドの山奥にセブーという名の牛がいた。セブーは大自然の神に、人間になりたいと訴える。セブーは人間になり、人間の手と足と顔と目と声を授けられるが、これらを別の人にゆずろうと思うと、牛にもどるといわれる。
セブーは暴れ牛に襲われていた大尽の娘を助け、大尽の家に住むことになった。やがて大尽はセブーを養子にして自分の娘と結婚させることに決めた。
ところがセブーは森で子鹿が足を折っているのを見て、自分の足を子鹿に与えてしまう。また、小鳥がヘビに卵を狙われているのを見て、自分の手を小鳥に与えてしまう。さらに、ものが言えず目も見えないために牛どろぼうと疑われていた男を助けるために、声と目と顔を男に与える。セブーは牛にもどり、刀や弓矢で痛めつけられて倒れてしまった。
息をひきとろうとするセブーに美しい天上の音楽が聞こえてきた。そしてセブーが息をひきとったとき、セブーのからだは光につつまれ、大きな羽がはえて、天上にのぼっていった。
3人の修行者は、ブッダに話をつづけてくれとたのむ。ブッダは八正道を説いた。 その時、子鹿がアリの巣に落ちた。ブッダはそれを助けに行く。デーパはアリの巣に石を投げ込んだ。ブッダはアリに襲われ、意識を失って森の奥へ運ばれた。鹿たちはブッダと子鹿のからだをすみずみまでなめつづけた。
ブッダの教えを正しいと思いはじめた3人と別れて、デーパともう一人はもっと南側の修行場に行こうとするが、コーサラ国の兵士に矢で射られてしまった。


第7章 愚者が行く
その年のくれ、コーサラ国はいきなりマガダ国の北の領地の国ざかいに軍隊を送りこんだ。国際試合の裏切りと、そのあと使者の一行をおそわれたことへの仕返しだった。タッタは戦場をかけめぐって将軍をとらえ、ルリ王子が木曜日には寝所にいることを聞き出す。
ルリ王子が進んでいくと、鹿の群れのまん中にブッダがいた。ルリ王子がひざまずけと言っても、ブッダは動かない。ゾウでふみつぶそうとすればゾウがふるえてしまい、矢で射るとその前に鹿が飛び出して身代わりとなった。ルリ王子ははじめて恐怖をおぼえた。捨て身になった動物の気迫にうちのめされたからだった。
ルリ王子はひそかにテントを出てブッダのところへ向かった。ブッダはデーパが矢を受けて倒れているのを見て、自分の血をデーパに輸血する。ルリ王子はブッダに起きろというが、ブッダは輸血をやめない。
ルリ王子がブッダに斬り掛かろうとした時、タッタが飛び出した。ブッダはタッタに向かって殺してはいけないという。
王子は屈辱に打ちひしがれて帰り、デーパは生き返った。


【第五部】


第1章 アナンダ登場
パセーナディ大王がカピラヴァストウを攻めた年、生まれたばかりのアナンダを悪魔が助けた。アナンダは不死身になり、全身に毒矢をあびても死なない。
しかし、パンパス刑事は、1週間でアナンダをあの世へ送ってみせるといった。


第2章 パンパス刑事
パンパスは犬を訓練して、一瞬でバラバラにしてしまおうと考えていた。宝石商の屋敷から逃げ出したアナンダを追ったパンパスは、犬をけしかけるが、アナンダの目を見た犬たちは逃げてしまう。パンパスが剣をかざすと、剣に雷が落ちた。
アナンダが自分を救ってくれた存在に説明を求めると、マーラが現れ、ブッダと対決させるために助けているのだといった。


第3章 リータ
アナンダは商人を殺して金を奪ったが、商人の連れていた娘がアナンダのあとをついてきた。娘は口がきけなかったが、名前を聞くと矢車草(リータ)を指差す。アナンダはリータを愛するようになる。
そこへアヒンサーが現れ、金30袋の仕事があるといってさそう。リータがパンパスにとらえられ、助けようとしたアナンダは底なし沼に落ちた。マーラは助けてやるかわりにリータと手を切れというが、アンンダはリータに結婚しようといった。

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